ネギの保存で多くの人が見落としている盲点は「他の野菜や果物との共存」です。リンゴやトマト、アボカドなどは成熟ホルモンであるエチレンガスを放出しており、ネギはこのエチレンに対して高い感受性を示します。食品科学の研究データによると、エチレン濃度0.1ppmの環境下ではネギの黄化速度が約1.7倍に加速。家庭の冷蔵庫内でネギをリンゴと同じ野菜室に入れていた場合、単独保存と比較して鮮度保持期間が3〜5日短縮されることが確認されています。ネギは必ずエチレン発生源から離して保存するか、密閉容器や保存袋で隔離してください。
また「常温保存なら1カ月もつ」という情報も誤解を含んでいます。確かに冬場の寒冷地では長期間の常温保存が可能ですが、東京や大阪など温暖な都市部では室内温度が15℃を超える日が多く、常温では細菌とカビの繁殖リスクが急上昇します。気象庁のデータでは、2026年の東京都心における年間平均気温は17.2℃と過去最高を記録しており、もはや「常温で1カ月」は現実的ではありません。常温保存が成立するのは気温10℃以下が維持できる環境に限られ、それ以外の季節や地域では冷蔵庫での保存が基本となります。さらに「冷蔵庫に入れると香りが落ちる」という声もありますが、これは低温そのものより乾燥が原因です。キッチンペーパーとラップで適切に保湿すれば、香り成分はほぼ保持されます。