「太陽の光に当てた方が殺菌できて早く乾く」と考えがちですが、靴のメンテナンスにおいて天日干しは避けるべき行為の一つです。スニーカーの陰干し理由として最も大きいのは、紫外線による素材の劣化と化学反応による黄ばみの防止にあります。
多くのスニーカーのソールには合成ゴムやEVA素材が使われており、パーツの接合には熱に弱い樹脂製接着剤が用いられています。強い直射日光に長時間晒されると、紫外線と熱によって接着剤が溶け出し、アッパーの布地に染み出して頑固な黄ばみ(アルカリ焼け)へと変化します。一度染み付いた接着剤由来の黄ばみは、通常の洗濯では落とすことが極めて困難です。
また、靴の黄ばみ予防と干す向きには密接な関係があります。すすぎ残した微量のアルカリ性洗剤成分は、紫外線と反応することで黄色く変色する性質を持っています。日光を避けた風通しの良い日陰を選び、水分がソール側へ均一に流れる向きで干すことが、白いスニーカーを本来の白さのまま美しく保つための必須条件です。