ネット上の掲示板やSNSでは、数字の増減ばかりが議論されがちですが、グラウンドの内側で見える柳田の真価は、後輩たちを惹きつけてやまない「圧倒的な求心力」にあります。その象徴が、毎年1月に佐賀県嬉野市などで開催される通称「ギータ組」の合同自主トレです。
この自主トレには、ホークス球団の若手にとどまらず、日本ハムの万波中正をはじめとする他球団の若き主砲候補たちが「教えを請いたい」と門を叩いてきました。現場を取材した担当記者は、練習風景の異様な熱気について次のように語ります。
「ギータさんの自主トレは、決して根性論の押し付けではありません。最新のトラッキングデータを持ち込み、打球速度やバットの入射角をミリ単位で突き詰める。その一方で、きついランニングメニューの合間には持ち前の明るい広島弁でジョークを飛ばし、張り詰めた空気を一瞬で和らげる。あの人間的器の大きさに、若い選手たちは魅了されるのです」
また、球場のボルテージを最高潮に引き上げるのが、長年ファンに愛されてきたももいろクローバーZの楽曲を中心とする登場曲です。「走れ!」や「行くぜっ!怪盗少女」のイントロがPayPayドームに鳴り響くだけで、球場全体の空気が一変します。重圧がかかる打席でも少年のような純粋さを失わず、笑顔で仲間とハイタッチを交わす姿は、現代のプロ野球界において希少となった「天然のスター性」そのものです。