中之条エリアの象徴的な展示場である旧廣盛酒造は、今大会でも最も注目されるスポットの一つだ。明治時代に建てられた酒蔵の重厚な土蔵造りと、薄暗い空間に満ちる独特の木の香りは、踏み込んだ瞬間に訪れる者を大正・明治の時空へと引き戻す。そこに挑むのが、空間全体を大規模なインスタレーションに変貌させる世界的アーティストたちだ。
旧廣盛酒造の内部では、かつて酒造りに使われていた巨大な木桶や入り組んだ梁(はり)を活かした立体作品が展開される。暗闇の中で幽かな光を放つ立体造形や、蔵全体が鳴り響くような空間音響など、五感すべてを揺さぶる没入体験が待っている。歴史の重みを感じさせる建築美と、エッジの効いた現代アートの激突は必見だ。