歴代首相暗殺に関して、現代のネット空間や一般的な歴史理解において散見される誤解を検証します。
誤解1:「現職首相として暗殺されたのは誰か?」
「現職の内閣総理大臣」の在任中に暗殺された人物は、憲政史上原敬と犬養毅の2名のみです。
浜口雄幸は狙撃された時点では現職でしたが、辞任から数か月後に受傷悪化で亡くなっています。また、伊藤博文、高橋是清、斎藤実、安倍晋三は、いずれも首相退任後に襲撃を受けています。
誤解2:「未遂に終わった歴代首相暗殺計画の多さ」
歴史の表舞台に出る暗殺死だけでなく、未遂や間一髪で難を逃れた事例は無数に存在します。二・二六事件で官邸を襲撃されながら義弟(松尾伝蔵)が身代わりとなって助かった岡田啓介現職首相や、1889年に玄洋社社員の爆弾投擲で右脚を失いながらも生き延びた大隈重信(外相時代、後に首相就任)など、日本の近代史は要人テロの連続でした。