村上遥奈の選手としての骨格を理解する上で欠かせないのが、その国際色豊かなバックグラウンドです。父親が香港出身、母親が日本出身で、自身はオーストラリアのパース生まれというマルチカルチュラルなルーツを持っています。
5歳でスケート靴を履いた彼女は、現地での練習中から非凡な体幹と音感を披露していました。転機となったのは8歳の夏、日本で行われたフィギュアスケート講習会への参加でした。そこで名伯楽・浜田美栄コーチの手腕と指導環境に強く惹かれ、競技のために家族とともに日本へ移住するという、極めて大胆な決断を下しています。
木下アカデミーという国内最高峰のエリート育成環境に身を置いたことで、ジャンプの基礎技術はもちろんのこと、バレエレッスンや陸上トレーニングによる身体操作を徹底的に叩き込まれました。海外育ち特有の大胆でオープンな身のこなしと、日本仕込みの精緻なエッジワークが融合したスケートスタイルは、彼女ならではの唯一無二のオリジナリティを形成しています。