劇場売店の役割は、映画の脇役からカルチャーの発信地へと進化している。その最前線にあるのが、近年目覚ましい進化を遂げるシネマコンセッションフードだ。全国の主要旗艦劇場を中心に、従来のファストフードの域を超えたプレミアムメニューが次々と投入されている。
一部の都市型劇場では、ベルギーの高級チョコレートブランドとタッグを組んだ濃厚なフローズンドリンクや、バリスタ監修のスペシャルティコーヒー、さらには仕事帰りのレイトショーに華を添える厳選クラフトビールまでラインナップ。大人がゆったりと作品に浸るための贅沢な選択肢が整えられている。
これらのプレミアムグルメに共通するのは、単においしいだけでなく「映画館で食べるための機能美」が計算し尽くされている点だ。暗闇のなかでも片手でこぼさず口に運べるパッケージ構造や、周囲の鑑賞を妨げない咀嚼音への配慮など、細部にまで至高の工夫が息づいている。