大手SNSやカクテル愛好家のコミュニティ、バー現場での観察記録を分析すると、ジンバックの評価を決定づけている最大の論争は「ジンジャーエール辛口甘口の選び方」に集約されます。同じドライ・ジンを使用しても、注ぎ込むジンジャーエールのタイプによって仕上がりのキャラクターは全くの別物になります。
都内のオーセンティックバーで指揮を執るベテランバーテンダーの手記や現場での証言によると、次のような使い分けが主流となっています。
「お客様が『すっきりしたカクテルが飲みたい』と仰った際、疲労感が見える方にはあえて甘口で柑橘を強めに効かせ、お酒に強い方や刺激を求める方にはショウガエキスの強い辛口をご提案します。甘口と辛口では、合わせるジンの銘柄設計そのものを変えるのがプロの流儀です」(都内オーセンティックバー店主の証言)
甘口ジンジャーエール(カナダドライ系など)を選ぶべきケース
果糖の柔らかな甘みと穏やかな生姜フレーバーが特徴の甘口は、カクテル全体の角を取り、まろやかでジューシーな口当たりを演出します。アルコールのピリピリ感を最小限に抑えたい方や、柑橘の酸味を立たせてフルーツサワー感覚でゴクゴク楽しみたいシチュエーションに最適です。
辛口ジンジャーエール(ウィルキンソン・フィーバーツリー系など)を選ぶべきケース
喉の奥を突き刺すような強烈なジンジャーの辛みと炭酸ガス圧を持つ辛口は、まさに「雄鹿のキック」と呼ぶにふさわしいハードな刺激を生み出します。甘みが口に残らないため、揚げ物や肉料理など脂っこい食事と合わせても舌をすっきりとリセットしてくれます。甘ったるいお酒が苦手なドライ派の愛飲者からは、「辛口以外はジンバックと認めない」という熱狂的な声も根強く存在します。