ダウンロード数が数百万件、CDも数十万枚となれば、当然ながら世間の関心は「アーティストにはどれほどの印税が入ったのか?」という金銭事情に集まります。一時は「億単位の印税で豪邸が建ったのではないか」という憶測が週刊誌やネット上で飛び交いました。
しかし、この噂の真相について青山テルマ自身が後年のバラエティ番組(フジテレビ系『ダウンタウンなう』やTBS系『有田哲平の夢なら醒めないで』など)で率直に激白しています。
音楽業界の収益構造上、最も大きな取り分(著作権印税)が発生するのは「作詞者」「作曲者」です。『そばにいるね』の作詞・作曲クレジットにはSoulJaがメインとして名を連ねており、作詞にテルマが一部共作で関わっているものの、楽曲の根幹権利はSoulJaおよび音楽出版社が保持していました。
さらに当時の青山テルマは、デビュー間もない新人契約の身でした。彼女が当時の手記やテレビインタビューで明かした証言によると、「世間が想像するような何億円といった額は全く手元に入っていない」「当時は月給制(固定給)に近い契約形態だった」「まとまった歌唱印税が入った際も、母親へのプレゼントや生活費、家賃で現実的に消えていった」というのが偽らざる実態です。一方で、原曲の著作権を握っていたSoulJaには相当額の著作権印税が分配されたとされ、音楽ビジネスのシビアな権利構造を如実に示す実例となりました。