1980年代半ば、アニメ業界にひとつの金字塔が打ち立てられた。それが『プロジェクトA子』である。爆発的なスピード感とパロディ精神、そして圧倒的なビジュアルショックを備えた本作は、当時のファンに強烈なインパクトを与えた。
本作において真骨頂を発揮したのが、ド派手な美少女アクションアニメと重厚なSFアニメの融合だ。画面狭しと暴れ回るヒロインたちのパワフルな動きや、メカニックが精密かつ柔軟に歪みながら稼働する描写は、森山ゆうじならではの作画センスが冴え渡るポイントと言える。CG技術が存在しなかった時代に、手描きのみで構築されたあの肉体感と空間奥行きは、今見ても息をのむクオリティだ。
緻密なレイアウトとコミカルなギャグ顔、それでいてシリアスなバトルシーンで見せる鋭利な作画表現。この緩急の凄まじさこそが、彼の作画技術が今なお伝説として語り継がれる最大の理由である。