クラリネット運指表の盲点!高音が出ない理由とプロ直伝の替え指術

クラリネット運指表の盲点!高音が出ない理由とプロ直伝の替え指術

クラリネット運指表の盲点!高音が出ない理由とプロ直伝の替え指術の概要と注目ポイントを徹底的にカバーしました。

クラリネットの運指は、ひとつの音に対して複数の押さえ方が存在する「替え指(オルタネート・フィンガリング)」の宝庫です。基本の運指しか掲載されていない簡易的なシートを見ているだけでは、テンポの速いパッセージや跳躍進行で指がもつれ、正確な演奏は不可能です。プロ奏者が手記やマスタークラスで強調するように、クラリネット替え指一覧を頭と指に叩き込むことこそが、中級者へ脱皮するための境界線となります。

実戦で最も頻繁に用いられる替え指の代表格が「レジスターキー周辺のサイドキー」と「左右の小指キーの使い分け」です。たとえば中音域の「シ♭(B♭)」は、左手親指のトーンホールとレジスターキー、さらに右手人差し指などで押さえる基本運指(喉の音)では、音抜けが悪くピッチが上ずりやすい欠点があります。これに対し、右手サイドキーの最上段を人差し指の付け根で叩く「サイドB♭」を活用することで、音抜けが格段にクリアになり、前後のフレーズとの連結が驚くほど滑らかになります。

さらに高音域における「右手トーンホールの共鳴キー追加」も見逃せません。ハイC(高いド)以上のアルティッシモ音域では、楽器の個体差やマウスピースのセッティングによって音程がぶら下がりやすくなります。この際、右手薬指や小指で下部のキイをわずかに押さえる補正運指を用いることで、音程を数セント単位で引き上げ、倍音の響きを安定させることがプロの現場では日常茶飯事として行われています。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。