現在のサッカーエジプト代表において、最大の関心事はやはりモハメド・サラーの現在地と代表での立ち位置です。30代中盤を迎えたサラーですが、リヴァプールで培った圧倒的な決定力とゲームメイク力は衰えるどころか、より円熟味を増しています。代表合宿での公開練習後、現地メディアの囲み取材に応じたサラーは「個人の記録よりも、この国に再びトロフィーとW杯での歓喜をもたらすことだけを考えている」と語り、チームファーストの姿勢を明確に打ち出しています。
現在のスカッドは、かつてのようにサラーひとりに依存する構成ではありません。ドイツ・ブンデスリーガ等でセンセーショナルな活躍を続けるオマル・マルムシュや、フランス・リーグアンのナントで前線のターゲットマンとして君臨するモスタファ・モハメドが攻撃を牽引。前線のタレント力はアフリカ屈指の厚みを誇ります。
さらに見逃せないのが、パリ五輪世代から台頭した注目若手選手の存在です。卓越したドリブル突破とアジリティを武器とするウィングのイブラヒム・アデルは、欧州スカウトからも熱視線を浴びる新世代の旗手。中盤ではベテランのモハメド・エルネニーが引き締め役を担い、若手とベテランの歯車が絶妙に噛み合っています。