原作・朝霧カフカ、作画・春河35のタッグによって『ヤングエース』で連載がスタートした当初から、本作はある種の宿命的な論争を背負っていた。それは「実在の文豪をイケメン化して戦わせる」という大胆な設定そのものに対する拒否反応だ。
太宰治が入水自殺をギャグめかして試みたり、中島敦が虎に変身して肉弾戦を演じたりする描写は、純文学に愛着を持つ層からすれば眉をひそめたくなる改変に映ったのかもしれない。青年漫画としてのエンターテインメント性を極限まで追求した結果、文学的リアリズムを求める層との間に埋めがたい溝が生まれたのだ。だが、このケレン味あふれる割り切りこそが、若い世代に近代文学への関心を呼び戻す契機となった側面も無視できない。