レグルスの生き様を一言で表すなら「矛盾」だ。彼は常に「自分は何も望んでいない」「ただ与えられた権利を守っているだけだ」と主張する。豪奢な衣服を望むわけでもなく、世界征服を企むわけでもない。数多の妻を従え、自らの領域を侵害する者を即座に圧殺する姿は、まさに自己完結した小世界の王そのものだ。
だが、その「満足」の正体は、他者の価値観を一切認めない徹底した拒絶に過ぎない。自分の一歩前に立つ者、言葉を遮る者、少しでも不快な視線を送る者——それらすべてを「自らの権利への侵害」とみなす。この圧倒的な理不尽さこそが、彼の恐ろしさの神髄といえる。