例年12月29日の午前中に関東学生陸上競技連盟から公表される箱根駅伝区間エントリー発表日のメンバー表は、メディアやファンの間で大きな反響を呼びます。往路1区から5区、復路6区から10区までの正競技者10名と、補欠登録選手6名の計16名が記載されたシートには、各大学が1年間積み重ねてきた強化の集大成が凝縮されています。
しかし、近年の箱根駅伝において、このエントリーシートがそのまま本番の出走順になるケースは極めて稀です。各校の監督による記者会見や公式取材の発言を精査すると、「往路重視」「復路での逆転狙い」「序盤の主導権確保」といった基本方針を隠れ蓑にしつつ、相手ベンチの出方をうかがう高度な駆け引きが繰り広げられていることが分かります。
特に箱根駅伝シード校戦力分析において焦点となるのは、総合優勝を争うトップ校の並びです。連覇や王座奪還を狙う青山学院大学の区間配置では、選手層の厚さを生かして補欠に複数名の実力者を待機させ、復路の重要区間まで隙のない布陣を敷く傾向が見られます。一方、王道のエース戦略を軸に据える駒澤大学のエントリー予想では、学生長距離界屈指のランナーを確実に勝負区間へ投入し、序盤から単独トップを築く強気なオーダーが組まれます。こうした対照的な思惑が、レース前の緊張感を極限まで高めています。