この巨大な市場を攻略するには、時間帯による力学の変化を理解しなければならない。フリマの一日は、時間帯によって全く異なる表情を見せる。
コレクターやプロの転売ヤーが牙を剥くのは、夜が明けきらない早朝のセッティング時間だ。出店者が段ボール箱を開けた瞬間に、目ぼしいアイテムは一瞬でかっさらわれていく。本気でレアモノを狙うなら、眠気をこらして始発電車に乗るのが鉄則だ。
一方で、一般の買い物客にとって最大のチャンスは「撤収間際の午後」に訪れる。出店者は重い荷物を抱えて帰りたくないため、投げ売り状態に入る。午前中なら3,000円と言われたジャケットが、終了間際には「500円でいいから持ってって!」と懇願されるケースも珍しくない。この時間帯の交渉こそが、フリマの醍醐味だ。