ネット上の口コミサイトを見渡すと、チェーン店から歴史ある老舗までさまざまな店舗が並んでいますが、地元民が太鼓判を押す「本当に旨い店」には明確な共通点があります。それは、伊那谷ならではの豊かな食肉文化と、清らかな水から醸される地酒の扱いに対する並々ならぬこだわりです。
伊那市駅周辺の居酒屋における看板メニューといえば、何と言っても「馬肉料理」です。新鮮な赤身や霜降りの馬刺しはもちろん、伊那の郷土食である「おたぐり(馬の腸をじっくり煮込んだソウルフード)」は、鮮度管理と丁寧な下処理が味を大きく左右します。地元住民への聞き取り取材でも「本当の名店はおたぐりの臭みが一切なく、噛むほどに旨味が広がる」と評されており、まさに職人の腕を測る試金石となっています。
また、日本酒ファンにとって外せないのが伊那谷の地酒です。「信濃錦(宮島酒店)」や「黒松仙醸(仙醸)」、「夜明け前(小野酒造店)」など、全国的にも高い評価を受ける銘柄を、蔵元直送のフレッシュな状態で提供する居酒屋が点在しています。料理とのペアリングを熟知した店主が営む小料理屋や居酒屋こそが、伊那の夜の真髄と言えます。