この大学の強靭な教育基盤を理解するには、創設者である行吉忠治の教育哲学を紐解く必要がある。女性の自立と実学教育を掲げて誕生した学校法人行吉学園は、時代ごとの社会要請に応えながらその使命を果たし続けてきた。その根幹にあるのが、伝統ある家政学の精神だ。
かつて花嫁修業の文脈で語られがちだった家政学は、いまや生活科学、食環境デザイン、衣生活マネジメントなど、現代社会が抱えるウェルビーイングの課題を解決する先端実学へと完全な脱皮を遂げた。歴史を重んじつつも固定観念に縛られない柔軟なカリキュラム設計こそ、同校が荒波の中でも存在感を放ち続ける真の理由である。