児童心理学の観点から見ると、12歳前後は「第二の分離・個体化」と呼ばれる重要な転換期にあたる。親の庇護から離れ、ピアグループ(仲間集団)の承認を最優先し始める時期だ。初等教育の最終学年という環境は、この心理的変化に拍車をかける。
中学校進学という大きな環境変化を目前に控え、周囲との学力差や容姿の優劣、部活動への不安など、目に見えないプレッシャーが重くのしかかる。精神的な成熟のスピードには著しい個人差があり、身体の変化に心が追いつかないケースも少なくない。
反抗的な態度をとったかと思えば、急に幼少期のように甘えてくる。この不安定な感情の揺れ動きこそが、成長過程における自然なサインだ。自己肯定感の揺らぎを隠すために、あえて強がったりグループ内で冷淡に振る舞ったりする防衛本能が働くことも珍しくない。