日本のスナック菓子業界において、辛味フレーバーのパイオニアといえばカルビーと湖池屋だ。長年にわたり両社は「旨みと辛さの黄金比」を追求してきた。かつては万人に受け入れられるマイルドな辛さが主流だったが、近年はその潮目がガラリと変わった。
大衆向けの「ピリ辛」では満足できない激辛層の要求に応えるべく、各メーカーは開発チームに唐辛子専門のブレンダーを配置するなど、本格的な刺激を求めて舵を切った。湖池屋の洗練されたスパイス調合ノウハウと、カルビーの圧倒的な開発力・流通網が火花を散らすことで、店頭の棚はまさにスパイスの戦場と化している。消費者の舌が肥えるにつれ、単に辛いだけではない、重厚なガーリックや肉汁の旨みをベースにした立体的な味設計が要求されているのだ。