Webやアプリ制作でグレージュを扱う際、最大の難所は作業環境による色のズレだ。Adobe Colorで設計した繊細なパレットが、Figmaにペーストした瞬間、あるいはクライアントの一般的なオフィスモニターに映し出された途端に、泥水のような黄ばみを帯びて見える事故が後を絶たない。
原因の多くはsRGBとDisplay P3の色空間プロファイルのミスマッチにある。FigmaでUIを組む場合、グレージュのような中間トーンは必ずsRGBを基準に固定し、コントラストチェッカーでW3CのWCAG基準(文字と背景のコントラスト比4.5:1以上)を死守しなければならない。薄いペールグレージュ(#ECE8E1)を背景にするなら、テキストは純黒(#000000)を避け、ディープ・スモーキーグレージュ(#4A4643付近)までトーンを落とすことで、目に刺さらない極上の可読性が生まれる。