修善寺温泉街を東西に貫く桂川には5つの赤い橋が架かっており、これらを願いを込めながらすべて渡ると恋が成就するという桂川恋の橋めぐりパワースポットとして全国的な知名度を誇ります。竹林の小径はこのうち「桂橋(別名:結ばれ橋)」と「楓橋(別名:寄り添い橋)」の間に位置しており、散策ルートの核心部を担っています。
この縁結び伝説の背景には、伊豆市観光推進協議会などが整備してきた情緒ある地域ストーリーだけでなく、人間関係を深める環境心理学的な仕掛けが存在します。川のせせらぎという自然のホワイトノイズが周囲の雑音を遮断し、幅の狭い風情ある朱塗りの橋を二人で並んで歩く体験は、いわゆる「吊り橋効果」に似た心理的親近感を生み出します。さらに、清流と竹林のコントラストがもたらす安心感が、普段は言葉にできない素直な感情を引き出す触媒として機能しているのです。
恋の橋めぐりの正式な順序とされる「渡月橋(みそめ橋)→虎渓橋(あこがれ橋)→桂橋(結ばれ橋)→楓橋(寄り添い橋)→滝下橋(安らぎ橋)」を巡る全長約1kmのルートは、片思いから成就、そして平穏な関係への深化という人生のグラデーションを見事に表現しており、カップルのみならず一人旅で心を整えたい旅人からも厚い支持を集めています。