本曲を語る上で、時折見受けられる誤解についてもジャーナリスティックな視点から検証しておく必要があります。
第一の誤解は、「この曲はジャスティン・ビーバーの単独シングルである」という思い込みです。ストリーミングプラットフォームのサムネイルやテレビ番組での紹介においてジャスティンの知名度が突出しているため、彼がメインアーティストだと誤認されがちですが、実質的なソングライティングとプロデュースの主導権はカントリーデュオのダン+シェイにあります。彼らのナッシュビル仕込みの緻密なハーモニー構成とメロディセンスがあったからこそ、ジャスティンの高音域のシルキーボイスが過去最高レベルの輝きを放ったという事実は忘れてはなりません。
第二の盲点は、「カントリーミュージックは日本市場でヒットしにくい」という定説を本作が完全に打ち破った点です。従来の泥臭いアメリカン・カントリーではなく、洗練されたアール・アンド・ビー(R&B)のビート感覚とアコースティックな温かみを融合させた「クロスオーバーの傑作」であったからこそ、日本国内のラジオエアプレイやカフェBGM、ウェディング市場へ自然に浸透していきました。ジャスティン・ビーバー 名曲 現在のラインナップにおいても、『Love Yourself』や『Ghost』と並び、彼のパブリックイメージを「やんちゃなアイドル」から「成熟したボーカリスト」へと決定づけた転換点として位置づけられています。