脳性麻痺は受胎から生後4週未満までに生じた脳の非進行性病変によって引き起こされる運動と姿勢の障害ですが、その兆候は赤ちゃんの成長とともに段階的に姿を現します。一見すると周囲と変わらないように見えても、特定の月齢に達した段階で特有の非対称性や発達の遅滞が目立つようになります。ここでは脳性麻痺月齢別サイン詳細まとめとして、臨床現場で注視される観察ポイントを整理します。
生後0ヶ月から3ヶ月頃の早期においては、自発運動の乏しさや極端な哺乳力の弱さ、あるいは逆に抱きかかえるのが困難なほどの過敏さが現れます。健常児であれば見られる「全身を滑らかに動かすジェネラル・ムーブメンツ(自発的全身運動)」がぎこちなく、ロボットのように硬直した動きになる点が特徴です。また、親の指を握る把握反射が異常に強く、手が常に強く親指を巻き込んだグー(皮質握り手)の状態で開かない様子も、脳性麻痺赤ちゃん初期症状を疑う初期の指標となります。
生後4ヶ月から7ヶ月頃になると、首座りの大幅な遅れや、寝返りの異常パターンが浮き彫りになります。通常であれば腹筋と首の筋肉が連動して頭を持ち上げますが、背筋の異常な緊張だけで無理やり身体をひっくり返すような不自然な寝返りが見られることがあります。さらに生後8ヶ月以降のお座り期では、体幹がぐらついて自立座位が取れない、足を伸ばして座らせると膝の裏が硬くて床につかないといった症状が顕在化します。
見落とされやすいのが、麻痺が手足の片側だけに限局する脳性麻痺軽度特徴赤ちゃんのパターンです。生後6ヶ月前後の乳児期には、本来「利き手」の明確な区別は存在しません。にもかかわらず、玩具を差し出されたときに常に右手(あるいは左手)ばかりを使い、もう一方の手をほとんど動かそうとしない、あるいは常に握りこぶしのまま下垂させているような場合は、軽度の片麻痺(ヘミプレジア)が潜んでいる可能性があります。