オンプレミスの物理スパコンと商用パブリッククラウドの有機的な統合も、大きなトレンドの一つだ。Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureといった世界標準のクラウドプラットフォームの積極活用が、研究基盤の可能性をさらに広げている。
オンプレミス型のスパコンは、極めて高い計算密度とピークパフォーマンスを誇る反面、調達や物理的な設置スペース、消費電力の制限を受ける。これに対し、パブリッククラウドは需要に応じた柔軟なスケールアウトと、最先端のAI・分析ツールの即時利用という強みを持つ。
両者の長所を融合したハイブリッド構成により、研究テーマの初期検証や突発的なデータ解析にはクラウド資源を即座に投じ、持続的で大規模な構造解析には物理スパコンを充当するという高度な使い分けが可能となった。コストの最適化を図りつつ、研究者の挑戦を止めることのないしなやかな環境が実現している。