彼の鋭い取材手法と問題意識は、一朝一夕に培われたものではない。その原点を探ると、伝説的な報道ドキュメンタリー番組『ザ・スクープ』でのディレクター経験に行き着く。事件の真相を追い、権力や制度の隙間に切り込む現場で、彼は徹底した事実確認と当事者へのアプローチを身体に叩き込んだ。
現場を自分の足で歩き、疑問が解けるまで質問を重ねるディレクター時代の経験が、現在のコメントの厚みを生んでいる。デスクの上だけで作られた原稿を読み上げるのではなく、取材者としての実体験に基づいた言葉だからこそ、時に強い説得力を持ち、時に強烈な反発を引き起こすのだ。