不織布マスクの急激な品薄と価格高騰を引き起こした最大のトリガーは、国内外における需要の爆発と供給ラインの同時遮断でした。当時、国内で流通していた不織布マスクの約7割から8割は中国を中心とした海外生産に依存していました。現地工場の稼働停止や輸出制限が直撃したことで、国内供給量は一気に底をつきました。
この不織布マスク品薄経緯の隙を突き、利益目的の転売グループや個人がドラッグストアなどで商品を買い占め、ネット通販へ大量に流し込み始めました。これがマスク買い占め真相の構造です。実店舗の在庫が完全に消滅した結果、消費者が一斉にネット通販へ殺到し、需給バランスが完全に崩壊しました。
この局面で深刻なマスク高騰理由となったのが、Amazonマーケットプレイス高額出品の仕組みです。Amazonの「相乗り出品(同一商品カタログに複数の出品者が相乗りする仕組み)」や自動価格改定ツールが悪用され、需要急増に合わせて出品価格がアルゴリズム的に跳ね上がるスパイラルが発生。通常500円前後の50枚入り不織布マスクが、一時1箱あたり1万5,000円〜2万円という定価の数十倍にまで暴騰する事態に至りました。