慶應高校の単位認定と進級査定は極めて厳しい。どんなに才能豊かな生徒であっても、学業成績が基準に達しなければ平然と留年が決まる。芸能活動を行っているからという理由で優遇措置が取られることは皆無だ。
高校1年時のデビュー以降、菊池のスケジュールは過密を極めた。連日のダンスレッスン、番組収録、舞台出演。深夜に疲労困憊で帰宅した後、睡魔と戦いながら教科書を開く。試験前になれば友人に必死でノートを借り、移動中の電車内で暗記カードを繰る毎日だった。「アイドルだから勉強ができないとは言われたくない」という強い誇りが、彼を限界の先へと突き動かしていた。