毎年夏に中央最低賃金審議会が開かれ、激しい労使協議を経て決定される地域別最低賃金目安。これを受け、各都道府県の地方最低賃金審議会が答申を行い、秋に順次発効されるのが厚生労働省最低賃金決定の基本サイクルです。全国加重平均最低賃金は、1000円の大台突破以降も急激な上昇曲線をたどり、現在では全国的な底上げが図られています。
しかし、最低賃金ランキング最新のデータを子細に分析すると、上位陣と下位陣の序列は依然として固定化されたままです。全国トップの東京都は時給1160円台を突破し、神奈川県がそれに追従。大阪府、愛知県、埼玉県といった大都市圏が1000円台後半で上位を形成しています。これに対し、東北・九州・四国などの地方圏は1000円の大台前後に留まり、その差は歴然としています。
全国の最低賃金改定時期は毎年10月上旬に集中しており、各都道府県労働局が公示する最低賃金発効年月日をもって新たな時給が強制力を持つことになります。以下の比較データは、現在の最低賃金を取り巻く主要な指標と、地域間における構造的な格差を一覧にまとめたものです。
公式発表資料によると、都道府県ごとの経済実態に合わせてかつては4ランク(A〜D)に分けられていた地域区分は、現在3ランク(A〜C)へと再編・集約され、格差是正の試み自体は続けられています。しかし、都道府県別最低賃金一覧を俯瞰すると、金額差の絶対値は依然として大きく、地方から都市部への若者流出を食い止める決定打には至っていません。