ネット上で「信者ではないか」と囁かれる人物のリストを紐解くと、昭和の大スターから現代のポップアイコンまで多岐にわたる。伝統芸能の家系に生まれた役者、個性的で知られるミュージシャン、あるいは独創的な世界観を持つ映画監督まで、噂の対象は幅広い。
しかし、これらすべての人物が現在進行形で宗教法人大本の教徒であるかといえば、答はノーだ。信憑性を徹底的に裏付け取材していくと、その大半は「祖父母や先祖が大本関係者だった」「作品のモチーフとして大本的思想を取り入れた」「開祖の芸術作品をコレクターとして所有している」といった間接的な関わりに過ぎない。
戦前の大本は数百万人の信者を誇り、あらゆる社会階層に浸透していた。当然、その中には芸術家や芸能に携わる者も無数に含まれていた。血縁や美的影響が数世代を経て「あの有名人は大本教の信者だ」という誇張された噂へと変貌を遂げたのが、現代のネット噂話の真相である。