台湾現地のトレンドを観察すると、日本や韓国のメイクカルチャーを巧みに取り入れつつも、気候と自己肯定感に最適化された独自の美意識が確立されていることが分かります。
かつてのアジア圏では「オルチャンメイク」に代表される韓国風の白肌・直線眉が一世を風靡しましたが、2026年現在の台湾では「偽素顔(すっぴん風・クリーンビューティ)」が圧倒的な支持を集めています。その具体的な特徴は以下の3点に集約されます。
- 野生眉(原生眉):自眉の毛流れを最大限に生かし、スクリューブラシとクリアマスカラで立体感を出す。描きすぎない自然な太さが生命力を演出。
- 血色透光ベース:皮脂崩れ防止下地にコンシーラーをポイント使いするのみ。フェイスパウダーはTゾーンのみに抑え、頬には自然なツヤを残す。
- MLBBリップ(My Lips But Better):自分の唇の色よりわずかに血色が良い、粘膜系のヌードピンクやローズベージュを輪郭をぼかしてオン。
さらに、台湾発のドクターズコスメやヴィーガンコスメブランドが日本市場でも存在感を増しています。高温多湿な亜熱帯気候で鍛え上げられたティーツリー配合の鎮静セラムや、超密着型のシートマスクは、日本の夏場のスキンケアアイテムとしても定番化しました。「肌本来の生命力を底上げし、飾らない自分を愛する」という台湾のビューティフィロソフィーは、過度な加工やルッキズムに疲弊した日本のZ世代・ミレニアル世代から深い共感を呼んでいます。