ネット検索において多くのユーザーがつまずくのが、「実写映画・小説版」と「押井守監督のアニメ版」の混同です。同じタイトルを冠していながら、両作は成立の背景もテーマも完全に異なります。
1985年にリリースされたOVA『天使のたまご』は、監督・押井守氏とアートディレクション・天野喜孝氏のタッグによる、極めて前衛的なアートアニメーションです。登場人物は「たまごを抱き続ける少女」と「巨大な十字架を背負った青年」のほぼ2人のみで、セリフは極限まで削ぎ落とされ、旧約聖書のノアの方舟をモチーフにした黙示録的世界観が描かれます。
したがって、「天使のたまごの少女の考察」を求めている場合は押井守アニメ版を指しており、「天使のたまごのJKの恋愛関係」を求めている場合は村山由佳原作の実写映画版を指しています。このジャンルの乖離を把握しておくことが、作品検索時の混乱を防ぐ最大のポイントです。