サブスクリプションサービスで世界中の音楽や書籍に一瞬でアクセスできる時代。だからこそ、若者世代の価値観には明確な変化が起きている。所有することの価値、そして「その場にいる」という不可逆な体験への飢餓感だ。
店内を歩くと、限定版のCDパッケージや豪華装丁のビジュアルブックを熱心に見つめる10代・20代の姿が目立つ。ストリーミングの音源は便利だが、手元に残るジャケットアートワークやブックレットの言葉は、彼らにとって一種の「作品の体温」なのだ。デジタルネイティブ世代が求めるリアルな質感と所有の欲求を、この場所は見事にすくい取っている。