舐達麻の楽曲を聴き込むと、随所に「104」あるいは「トシ」という数字や名前が登場することに気付きます。彼らにとってラップとは、単なる自己顕示や金稼ぎの手段ではなく、天国の友へ捧げる祈念であり、生き残った者としての誓約そのものです。
代表曲の一つである『FLOATIN'』は、その象徴的な作品といえます。煙をくゆらせながら空中を漂うような浮遊感のあるトラックの上で、彼らは日常の風景と背中合わせにある死の世界を描写します。タイトルの「FLOATIN'(漂う・浮かぶ)」には、大麻による精神のトリップという意味合いだけでなく、「雲の上から俺たちを見下ろしている104」の視線と、ストリートを危うく浮遊しながら生きる自分たちの運命が多重に重ね合わされています。
他にも『100MILLIONS』や『LifeStash』『BUDS MONTAGE』など、数多くの名リリックの中に1.0.4への言及が存在します。「あいつの分まで生きる」「あいつが見て恥ずかしくない本物の音楽を作る」という強迫観念にも似た情熱こそが、他のアーティストには真似できない圧倒的な説得力と哀愁を生み出している要因です。