「そもそも10円玉が遠縁だという説に、明確な歴史的根拠はありません」と、都内の神社関係者は明かす。
お賽銭の本来の意味は、自身の欲や執着を手放し、神仏へ感謝を捧げることにある。語呂合わせはあくまで庶民が参拝を楽しむための知恵に過ぎない。神社側も参拝客の純粋な祈りを否定したいわけではないのだ。とはいえ、連日のように何万枚もの小額硬貨が賽銭箱に集まると、その集計や搬送、銀行手続きにかかる人件費と手数料は無視できないレベルに達する。「感謝の気持ちはもちろん嬉しい。しかし本音を言えば、100円玉や紙幣、あるいはキャッシュレスで納めていただけると助かるのが現場のリアリティだ」と関係者は語る。