このブームは、ファンコミュニティの枠を超えつつある。一部の地方鉄道や歴史保存団体では、自社で過去に使用していた方向幕のデータをデジタル化し、公式コンテンツとして公開する動きが出始めた。
実物のフィルムは経年劣化に弱く、日光による退色や破れが避けられない。しかし、デジタルデータとして保存しておけば、半永久的に当時のデザインを保つことができる。かつて運行されていた臨時列車や、計画のみで終わった幻の行き先など、歴史の闇に埋もれかけた「文字情報」を後世に伝える貴重なデータベースとして、シミュレーターは新たな役割を担いつつある。