部屋の景観に配慮し、鳥の籠をインテリアの一部として美しく配置したいという需要は年々高まっています。しかし、インテリア性を最優先にして愛鳥の健康を犠牲にしては本末転倒です。
鳥かごでおしゃれな形状として知られる「円形(ドーム型)ケージ」や「アンティーク調ケージ」には構造上の大きな弱点が存在します。上部に行くほどワイヤーの間隔が狭まる円形ケージは、鳥の爪や羽が挟まりやすく骨折リスクが高い形状です。また、鳥は四隅(角)がある空間に身を寄せることで安心感を得る習性があるため、角のない円形空間では慢性的な不安感を抱きやすくなります。
レトロな風合いを持つアンティークの鳥の籠は、経年劣化によるサビや有毒塗料の剥がれがあるため、生体の飼育ケージとしては原則使用すべきではありません。また、伝統的な鳥籠の竹細工は、メジロなどの野鳥飼育文化から生まれた工芸品であり、美しい通気性を持ちますが、くちばしの力が強いインコ類を入れると一瞬で破壊されます。観賞用・撮影用と日常の飼育空間は明確に区別し、リビングに調和させたい場合は、ミニマルなホワイトフレームや無垢材ベースの安全設計ケージを選ぶのが賢明です。