漫画『母親を陰謀論で失った』Rawの危険性と結末ネタバレ解説

漫画『母親を陰謀論で失った』Rawの危険性と結末ネタバレ解説

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陰謀論に傾倒する人物像について、インターネット上では「ネットリテラシーが極端に低い人」「高齢者特有の現象」といった単純化された見方がなされがちです。しかし、専門機関の社会調査や心理学研究によれば、この認識には大きな盲点が存在します。

実際には、責任感が強く社会への貢献意欲が高い層や、真面目に子育てや仕事をこなしてきた中間層ほど、突発的な社会危機に直面した際に「自分だけは真実を知って家族を守らねばならない」という防衛機制が働きやすい傾向にあります。

また、「事実を論理的に突きつければ目を覚ます」というアプローチは、心理学における「バックファイア効果(自身の信念に反する証拠を突きつけられると、かえって頑なになる現象)」を引き起こし、逆効果になるケースが大半です。本作はこのコミュニケーションのすれ違いの機微を克明に描き出しており、ネット上の安易な「論破」志向がいかに危険であるかを警告しています。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。