Q1:春日八郎の歌で、初心者が最初に聴くべき入門曲はどれですか?
A1:まずは空前のヒットを記録した『お富さん』と、近代演歌の原点と呼ばれる『別れの一本杉』の2曲から聴くのが最適です。前者の軽快なリズムと、後者の静寂を切り裂くような哀愁を聴き比べることで、春日八郎の表現力の幅広さをダイレクトに実感できます。その後、デビュー曲の『赤いランプの終列車』や叙情味豊かな『長崎の女』へと広げるのがおすすめです。
Q2:『お富さん』の歌詞に出てくる「死んだはずだよお富さん」とはどういう意味ですか?
A2:歌舞伎の名作狂言『与話情浮名横櫛(通称:切られ与三郎)』の名場面がモチーフになっています。強請(ゆすり)に入った先で、かつて心中を図って死んだと思い込んでいた愛人・お富と偶然再会した与三郎が驚いて放つ台詞「お富、久しぶりだなあ。死んだはずだよお富さん」をそのまま歌詩に落とし込んだものです。古典演劇の台詞回しをポップスに融合させた画期的な仕掛けでした。
Q3:三橋美智也や村田英雄とはライバル関係で不仲だったのですか?
A3:業界内では「三羽烏」としてライバル関係に仕立て上げられ、セールスを競い合いましたが、プライベートでは互いの実力を深く認め合う盟友でした。特に三橋美智也とは同じレコード会社(キングレコード)の看板を支え合い、デュエット曲を発表したり、後年にはテレビ特番で冗談を交わし合いながら共演を重ねるなど、終生にわたり深い絆で結ばれていました。