動画共有プラットフォームや美容掲示板で定期的にバズを起こすのが、「ワセリンをまつ毛に塗ると伸びる・増える」という噂です。手軽かつ安価に試せるため実践する人が多いものの、専門家の見解は明確です。
結論から言えば、ワセリンまつ毛の真相は「単なる保湿・保護作用による視覚的錯覚」です。ワセリンは石油から精製された純度の高い鉱物油であり、毛母細胞を活性化させて発毛を促す有効成分は一切含まれていません。まつ毛に塗布することで表面が油分でコーティングされ、ツヤが出て毛束感が生まれるため、一時的に濃く見えているだけに過ぎないのです。
それどころか、まぶたのキワには皮脂を分泌して涙の蒸発を防ぐマイボーム腺が存在します。粘度の高いワセリンを生え際に過剰塗布すると、この分泌口を塞いでしまい、マイボーム腺梗塞やものもらい(麦粒腫)、結膜炎を引き起こすリスクが高まります。自まつ毛を健康に伸ばしたいのであれば、油分で毛穴を塞ぐ民間療法は避け、目元専用に安全テストが行われた製品を使用するのが鉄則です。