膠原病の代表的疾患である全身性エリテマトーデス(SLE)では、特有の皮膚症状が現れる。その典型例が、鼻から両頬にかけて蝶が翼を広げたように赤みが出る「蝶形紅斑」だ。
この紅斑は初期段階において、まるでチークを薄く塗ったような自然な赤みや、血色の良い健康的で可愛らしい肌に見えてしまうことがある。しかし実態は、紫外線やストレスによって皮膚内部で強い炎症が起きている危険なサインだ。
また、皮膚の硬化や強い関節痛、日光過敏症など、患者が日常で直視する症状はきわめて過酷である。「頬が赤くて可愛い」「色が白くて綺麗」といった第三者の表面的な観察は、患者が水面下で苦しんでいる重篤な炎症や激痛を見落とす結果となり、当事者への心理的負荷を増大させている。