血液型抗原はRh(D)だけにとどまらない。国際輸血学会(ISBT)では数百種類に及ぶ血液型抗原を分類・定義しており、Rh因子の中でもC、c、E、eなど複数の抗原が存在する。これらが複合的に欠損している極めてまれな血液型(いわゆる希少血液型)を持つ人々を守るため、日本赤十字社は「希少血液型登録プロジェクト」を長年推進している。
献血時の詳細なスクリーニングによって適合者を発見し、本人の同意を得て凍結保存や緊急時ドナー登録を行う仕組みだ。この枠組みにより、稀な抗原タイプを持つ患者に対しても国内外のネットワークを通じて安全な血液製剤が届けられる基盤が整えられている。