すべての始まりは、2006年5月28日に放送されたABCテレビ制作・テレビ朝日系の長寿クイズ番組『パネルクイズ アタック25』でした。司会を務めていたのは、重厚かつ温かみのある語り口で国民に親しまれた名優・児玉清さんです。
番組終盤、勝敗の行方を大きく左右する極めて重要な局面で、児玉さんが問題を読み上げ始めました。「南米の国で……」と問題文が読まれたまさにその刹那、鋭いボタンの押下音がスタジオに響き渡ります。緑の解答席に座っていた若い男性が、問題がすべて読まれる前に電光石火のタッチでコール権を奪い取ったのです。
迷いのない声で彼が発した解答は、極めて簡潔な一言でした。
「コロンビア!」
児玉清さんの「その通り!」という小気味よいコールが響いた直後、カメラは緑の解答席に座る男性のバストアップを捉えました。そこで彼が見せたのが、両腕を胸の前でしっかりと組み、顎をクイッと上向きにして、カメラのレンズ越しに視聴者を見下ろすような至高のドヤ顔でした。コンマ数秒の間に見せた隙のないキメ顔は、視聴者に強烈なインパクトを残すことになります。