全国に1,000箇所以上ある道の駅の多くは、大型駐車場や巨大な商業施設を競うように建設してきた。しかし、ここ千早赤阪村の拠点は真逆の道を歩んでいる。建物面積はわずか数十坪。一見すると大きな売店程度のサイズ感だ。
「最初は狭さがハンデだと思っていました。でも、棚の一つひとつ、置く野菜一つひとつの顔が見える。この距離感こそが、他にはない温もりになっているんです」。現地で出会った地元住民は誇らしげに語る。売り場に並ぶのは、村の農家が早朝に収穫したばかりの不揃いな不揃いのトマトや、瑞々しい旬の葉物野菜。大量生産品にはない「作った人の温度」がダイレクトに伝わってくる。