この過酷な混雑劇を回避し、心静かに大楓と対峙するための裏技は、至ってシンプルかつ徹底した「時間差攻撃」に集約されます。具体的には、以下の2つの時間帯を狙い撃ちにする戦略が決定打となります。
1. 圧倒的勝者になれる「朝8時30分ゲート前到着」作戦
千如寺の公式開門時間は午前9時ですが、紅葉ピーク時の週末には開門前から駐車場に車が並び始めます。午前8時20分から8時30分までに現地の第1・第2駐車場へ滑り込むスケジュールを組めば、渋滞に一切巻き込まれることなく入庫可能です。
朝一番の参拝には、澄み切った山の空気、朝露をまとったモミジの瑞々しさ、そして人の写り込みが極めて少ない状態で大楓を撮影できるという計り知れないメリットがあります。参拝を終えて午前10時過ぎに山を下りる際、登り車線に延々と続く大渋滞を横目にスムーズに帰路へつける爽快感は、早起きの労力を補って余りあるものです。
2. 逆張りの「15時00分以降レイトイン」作戦
早起きが難しい場合の次善の策が、日中の混雑が引き始める午後15時以降の参拝です。昼のピークを過ぎて帰りの車が増えるため、駐車場待ちが大幅に緩和されます。ただし、前述の通り千如寺の最終受付は16時30分であり、山陰に入る寺院一帯は16時を過ぎると急激に薄暗くなります。短時間で要領よく境内を巡るスケジュール管理が必須となります。
公共交通機関利用時のシビアな現実
マイカーではなく公共交通機関を選択する場合、JR筑肥線「筑前前原駅」南口から糸島市コミュニティバス(雷山線)に乗り、終点「雷山観音前」で下車(運賃大人200円)するルートが一般的です。しかし、バスも一般車と同じ県道564号を走行するため、渋滞発生時は大幅な遅延が不可避となります。バスを利用する場合も、平日の運行便を選ぶか、土日祝日であれば午前中の始発便に近い時間帯を狙うのが鉄則です。