日本とメキシコを結ぶ絆の真相|Wbc激闘から治安・渡航の現実まで

日本とメキシコを結ぶ絆の真相|Wbc激闘から治安・渡航の現実まで

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国際社会において、メキシコが屈指の親日国として知られている背景には、一朝一夕には構築できない400年以上の歴史的絆が存在します。その起源は1609年、フィリピン臨時総督ドン・ロドリゴを乗せたサン・フランシスコ号が千葉県御宿沖で座礁した事件にまで遡ります。当時の村人たちが総出で乗組員を救助し、徳川家康が彼らに帰国船を与えたことから、日本とヌエバ・エスパーニャ(現在のメキシコ)の交流が始まりました。

近代における決定的な転換点は1888年(明治21年)に調印された「日墨修好通商条約」です。当時、日本は欧米列強との間に治外法権や関税自主権の喪失を含む不平等条約を強いられていました。その中でメキシコは、日本に対して初めて完全な対等条約を結んだ国でした。この歴史的事実に対し、明治政府は東京の超一等地にメキシコ大使館を建設することを許可するなど、深い謝意を示した経緯があります。

さらに民間レベルでは、1897年に榎本武揚の主導によってチアパス州へ渡った「榎本殖民団」の開拓者たちが、過酷な熱帯環境の中で誠実かつ勤勉に地域コミュニティに貢献しました。第2次世界大戦の混乱期においても、多くの国が日系人を強制収容所へ隔離する中、メキシコ政府は内陸部への集団移住にとどめ、日系コミュニティの資産や尊厳を最大限に保護する寛大な措置を講じました。

こうした歴史的敬意の土台の上に、現代のメキシコでは『ドラゴンボール』や『NARUTO』をはじめとする日本アニメへの圧倒的な熱狂、日本食レストランの急増、日系製造業の雇用創出が重なり合っています。歴史的恩義と大衆文化の共鳴が、現在の盤石な親日感情を支えているのです。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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