もし適切な資格と技術的素養を備えた上でDIYに挑戦する場合、以下の2大工程において妥協のない精密作業が求められます。
1. 冷媒銅管のフレア加工のやり方とガス漏れ防止の極意
冷媒配管の接続部は、銅管の先端を朝顔型に押し広げる「フレア加工」によって気密性を保持します。ガス漏れ原因の実に8割以上がこのフレア不良です。
- パイプカッターでの直角切断:斜めに切断するとフレアの傘が偏芯し、必ず隙間が生じます。
- 徹底的なバリ取り(面取り):切断時に管の内側に生じた銅のバリ(削りカス)をリーマーで完全に取り除きます。バリが残ると締め付け時に噛み込み、微小な隙間を作ります。
- 規定トルクでの締め付け:勘や力任せのモンキーレンチ締めは厳禁です。必ず配管径(2分・3分)に適合した「専用トルクレンチ」を用い、「カチッ」と鳴る規定トルク値で均等に締め付けます。
2. 真空ポンプとマニホールドゲージを用いた真空引き手順
配管内の空気・窒素・水分を完全に排除するため、真空引きは絶対に省略できません。
- マニホールドの接続:室外機のサービスポートにチャージホースを接続し、マニホールドゲージおよび電動真空ポンプへ確実に繋ぎます。
- 15分以上の連続真空引き:真空ポンプを稼働させ、連成計の針が「-0.1MPa(-76cmHg)」に到達してから、さらに15分以上引き続けて配管内部を完全に乾燥・真空状態にします。
- 放置による気密試験(密閉確認):ポンプのバルブを閉じて停止後、最低5〜10分間放置します。ゲージの針がゼロ方向へ戻らなければ気密が保たれている証拠です。針が動く場合はどこかでフレア部から外気を吸い込んでおり、接続をやり直す必要があります。