城南宮といえば「方除け・厄除け」の総本宮だ。住居の建築、車の納車、引っ越し、転勤など、人生の大きな転機において吉方を選び、悪方からの災いを防ぐ祈祷が古くから行われてきた。しかし、2026年の現在、境内を訪れる層には明らかな変化が見られる。
リモートワークの定着や多拠点生活、予期せぬ社会の変動の中で、「自分の立ち位置や進むべき方角を整えたい」と願う若い世代の参拝客が増加しているのだ。単なる観光スポットとして写真を撮るだけでなく、授与所で「方除御守」を拝受し、祈祷を受ける若者の姿は今や珍しくない。先行きが不透明な時代だからこそ、目に見えない安心感と精神的な軸を求める心理が、この古社への参拝に結びついている。