ネット上で「食べる凶器」「歯科医泣かせ」と恐れられるせんべい界において、双璧をなす存在として必ず名前が挙がるのが、三重県伊賀地方の「伊賀名物かたやき」と、東京都江東区深川の老舗が手掛ける「極堅深川(ごくかたふかがわ)」です。
伊賀のかたやきは、かつて伊賀忍者が合戦や任務の際に携帯した保存食(兵粮丸の流れを汲むもの)がルーツとされています。小麦粉と砂糖を主原料に、水を極力使わずに練り上げて焼き締められた生地は、まさに石のような硬度を誇ります。購入時に「木槌で割るせんべい」として専用のミニ木槌がセットで販売される光景は、もはや名物となっています。
一方、米菓のジャンルで頂点に君臨するのが、門前仲町・みなとやの「極堅深川」です。うるち米を原料とする一般的な醤油せんべいとは一線を画し、生地を幾重にも圧縮して極限まで水分を飛ばして焼き上げられています。「歯が折れる噂」は決して都市伝説ではなく、実際に無理な噛み方をして差し歯や詰め物を破損するチャレンジャーが後を絶たないため、店舗側も注意喚起を促しているほどです。