世界の舞台で結果を残してきたサニブラウン・アブデル・ハキームの圧倒的なパワーとストライド、そして日本人初の9秒台という金字塔を打ち立てた桐生祥秀の爆発的なスタート力。日本の短距離界を牽引してきた両雄の走りは、若手選手たちにとって明確な目標であり続けている。
今回の大会で頭角を現した若いスプリンターたちも、その背中を追いかけて培った技術を存分に発揮した。中盤のトップスピード維持やレーン上の集中力維持において、先人たちの走法研究が存分に生かされている。かつての壁であった「10秒の壁」を意識することなく、最初から世界基準の走りを体現する選手が増えている点は注目に値する。